陸の果て、自己への配慮
「陸奥(みちのく)」は反転している。だから、竜飛岬を始点として、そこまで行く。
この旅の単純なルール。歩くこと。道の奥のさらに奥、陸の果てまで行くこと。

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遠藤水城|陸の果て、自己への配慮

2,057円(税込)|四六判|糸縢り並製|本文160頁|
デザイン:尾中俊介[Calamari Inc.]
印刷:大村印刷株式会社
製本:日宝綜合製本株式会社
2013年1月7日初版発行
ISBN 978-4-907180-00-3

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[内容]
「海を左手にただ進むこと。死者と夜に同化すること。陸の果てに辿り着くこと。」 かつて、太宰治が袋小路と呼んだ竜飛岬を出発し、まだ震災の爪痕が残る真冬の東北の海岸沿いをひたすら徒歩で南へ下った筆者が、風雪に晒され、恐怖と孤独感に苛まれながらもノートに綴った63日間の記録。
冒険でもなく、探検でもなく、ただ「正しく絶対的に怖れる」ために歩き続けた筆者が辿り着いたさき、そこはこの世界にあってはならない場所「陸の果て」だった。

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[目次]
まえがき
一月六日 ― 三月七日
あとがき
三月八日

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遠藤水城|えんどうみずき
1975年札幌生まれ。インディペンデント・キュレーター。2005年、若手キュレーターに贈られる国際賞「Lorenzo Bonaldi Art Prize」受賞。国内外で展覧会等の企画多数。インタビュー集に『アメリカまで』(とんつーレコード、2009年)、編著書に『曽根裕: Perfect Moment』(月曜社、2011年)、共訳書に『ルーツ―20世紀後期の旅と翻訳』(月曜社、2002年)がある。女子美術大学および京都精華大学にて非常勤講師。国際美術評論家連盟会員。

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[まえがきより]
二〇一二年一月六日から三月八日まで徒歩で旅をした。
青森県の竜飛岬を出発し、青森市から国道四号線を下り十和田市を経由、八戸市から海沿いに南下して岩手県、宮城県を抜け、福島県南相馬市まで歩いた。
ヒッチハイクはしなかった。前進は自分の足のみ。携帯電話は電話としてのみ使用。夜は野宿を基本とした。所持金は少なく、食事は節約した。
途中、その地域の図書館に必ず寄り本を読んだ。とりわけ郷土資料のコーナーをよく覗いた。美術館、博物館、民俗資料館、郷土資料館などにも必ず寄るようにした。
(中略)
いろいろなものが消えて、残っていくだろうけれど、僕はこれを残す。

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[あとがきより]
陸の奥の奥、その果てが最終地点だ。その場所は、絶対的に現れるはずだ。どうしてもあと一歩が進められなくなるその地点まで行く。何キロ内側か、線量が何ミリシーベルトかは関係ない。もうこれ以上は無理だという地点。なぜ、そこ、他でもないその場所でそういう判断ができるのか。そこが、僕という人間の限界だからだ。
(中略)
日が沈んだ。行こう。
首にマスクとゴーグルをかけ、フードを目深にかぶって外へ出る。
気力と体力を使い果たした状態からはじまる歩行。暗さの方へ。既に心は恐怖に満ちている。僕は幽霊のように林道に入っていく。

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[デザイン・印刷について]
ジャケットは、デザイナーが宮城県名取市沿岸の車道でスナップした外側線(白線)を2版に分解し、黒の色上質紙にUVの白インキで版それぞれを2度、3度刷りしたもの。
書籍タイトルなどの文字やISBNのバーコードなどはインキを抜き、紙地の黒で表現されている。
表紙はNTスフールという独特の触感をもつ紙を、見返しは白銀という薄い片艶クラフト紙を採用。
本文は前半と後半で設計を変え、特に後半は著者のメモにおける改行や誤表記を再現するよう組版した。
簡素でありながら感覚的に著者の道程と照応するようなブックデザインをめざした。

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[ご注文方法]
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※各タイトル2冊(合計4冊)まで一度にご購入頂けます。5冊以上お求めの場合はご連絡ください。
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[取扱店舗]
KANEIRI museum shop 6(仙台)
Contrepoint(水戸)
NADiff a/p/a/r/t(渋谷区)
NADiff contemporary(江東区)
NADiff X10(目黒区)
NADiff modern(渋谷区)
gallery 5(新宿区)
ガケ書房(京都)
NOT PILLAR BOOKS(京都)
蟲文庫(倉敷)
言事堂[ことことどう](那覇)

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[直接販売]
下記までお越しいただければ、直接販売いたします。
事前にお電話下さい。(月-金/12:00-18:00)

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〒812-0023福岡市博多区奈良屋町11-15 カラマリ・インク
Tel / Fax 092-292-4875|pub@calamariinc.com

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